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2007年7月23日 (月)

映画「西遊記」を見てきました

頭を使わないでいい映画って言い方があるけど、頭を使って見てはダメな映画というのもあるんだなと思いました。

まぁ、撮影現場での合言葉が「子供は裏切らない」だったそうだから、それもやむなしということなのか。

客層も実際、子供連れと若めの女性が中心だったし、そのお目当てが悟空こと香取慎吾の大活躍なんだから、もしかしたら自分が持った不満自体がお門違いなのかもしれないけど。

やはり、香取を際立たせたい、よく見せたいという意識ばかりが強く出ていて、それゆえに悟空のはりきりも単体だけのものになってしまい、空回りにしか見えなかったんですよね。

もっと他の存在や価値観と深く絡めないとドラマが豊かにならないんですな。

そこで他者という跳ね返りがあるから、より悟空というキャラクターの輪郭がはっきりとして、総じて魅力的に映るようになるのに。

例えば、映画版でヒロインを登場させたんだから、女好きという設定のある沙悟浄が彼女に惚れて、でもヒロインは悟空の方が好きでという関係性を作ったら、それだけでキャラ立ちがまったく違ってくるし、そこに猪八戒が天然の勘違いでおかしな方向にエスカレートさせるなんてすれば、物語のベクトルがひとつできることになる。

もちろん、そんなベタな話をくっつけなくてもオリジナルの盛り上げ方があればいいんだけど、それが「日本映画にしては金が掛かった映像」が売りの中心だったとしたら、あまりに寂しいんじゃないかって。

だって、迫力ある映像が見たいのならハリウッドもので十分なんだし、そこで日本が対抗してもかなわないわけなんだし。

それより、もっと日本らしい伏線の張り方とか小ネタの見せ方ってあったんじゃないかなぁと思ってしまい。

そういう意味で、野心と工夫は詰まっていた「大日本人」は頑張っていたんだなと思わされます。

いまのところ「大日本人」とこの「西遊記」は、今年の最も対照的な映画と言えるんじゃないでしょうか。

そして、どちらかで満足するってことは、片方へは理解をまったく示さないという公式が当てはまるという気がしたのが鑑賞後のこと。

銀角大王がヒロインに向って放った「その勇気が忌々しい」というセリフ以外、心に染み入るものがなかった映画「西遊記」。

興行収入が振るわないという情報もある中で、奇跡の第二弾があるとしたら、脚本や監督の人選だけは意欲的であって欲しいなと思うのでした。

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